電機→素材と転職をまたいで一貫して新規事業畑。モットーは「組織で唯一無二のポジションを取り続ける」&「社内政治を科学する」。社会人博士で培った専門性を使った技術コンサルと、新規事業プロマネが得意。学位取得をきっかけにSNSでの情報発信を開始。
【経歴】 修士(理学) ⇒ 電機メーカーにて研究職10年(在籍中に工学博士と技術経営修士をダブルスクールし取得) ⇒ 素材メーカーにて開発職(Now!!)
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こんにちは、Nekoaceです。
今回は、MOTの生活が具体的にどのようなものなのか、どれくらい単位を取るのか?研究はどれくらい大変なのか?修士論文はどれくらい書くのか?などなど気になるであろうところを具体的に数字で書いていくことを試みます。
今回の記事のポイントはこちら
- MOT検討中の皆さん
- MOT入学していて、何か日々のヒントが欲しい方
- Nekoaceがどんな生活をしていたか気になる方・・・
”数字で振り返る国内MOT” の趣旨
前回、MOT入学の経緯について書きました。
また、以前には、社会人博士の方の生活を数字でまとめていくという記事を書きました(Nekoaceは博士とMOTに同時通学して修了しています)。
今回は、同じ形式でビジネススクール(MOT:技術経営専門職)に在籍していた時の記録を残します。
MOTは日本独自の学位ですが、グローバルではMBAに相当する学位です。 国内では、東大、東工大、東京理科大などが有名どころですが、国際的に有名というわけではありません(よくあるFinancial TimesのMBAランキング等には名前が載りません)。
ですが国内ではそこそこ効力は発揮しますので、日本で働くうえでは有効だと思います。
その国内MOTですが、学位取得においては、通常の修士課程と同様に40単位が卒業には必要で、在籍学生の多数を占める社会人学生にとっては時間の確保が大変です。
今回はそんなMOTの生活の一端でもお伝えできればと思います。
前提条件
振り返りとしてNekoaceのスペック書いときます。
ちなみに、私は社会人でダブルスクールやってましたが、 工学博士入学の半年後にMOT入学 工学博士卒業の半年前にMOT卒業 しています(意図的にずらしました)。
工学博士は3年、MOTは2年で規定年次で卒業しています。
- 年齢/性別:博士入学時で30歳、男性
- 家族:既婚。博士入学時で3歳の子供一人。その後D3の時(MOT2年の時)に二人目が生まれる。妻は働いてません。
- 場所:職場は神奈川、大学は東京、家は東京の西の端っことか神奈川の西の方とか。都心よりはちょっと田舎が好きです。
- 仕事:日系の大手電機メーカー。専門は材料加工。これまでやってきた仕事は、材料加工のエンジニア(実際に実験する人)、熱とかのシミュレーション、あとはプロジェクトリーダーとか企画とか。希望すればなんでもやらせてくれる会社なので、その時々で必要だと思ってきたことなんでも。
- 大学:入社前の最初の修士は関東の地方国立大学。理学修士。その後、社会人学生として都内の某国立大学で工学博士とMOT(技術経営専門職)を取る。
以下すべてMOTの話ですのでご注意を。
大学(MOT)の卒業要件は?
修士なので、単位とって、修士論文書けば卒業できます。
博士と比べると、論文書かなくてよいので楽ですが、その分単位たくさん取らなきゃいけないので、拘束時間はむしろ長いかも(論文書くのと違って単位は大学に行かなきゃいけないので)。その辺はちょっと違いますね。
入学前の研究経験は?
技術経営の分野での研究経験はありませんでした。
学生時代から社会人として働くまでずっと理系でした。技術経営に近い仕事は、会社に入って数年たって、自分の仕事をどうビジネスにつなげるか考えるようになってからです。だから研究経験はなし。
ただ、いわゆるビジネス書を読むのは結構好きでした。海外の起業家の伝記はよく読んでました。有名どころだと、「ハードシングス」とか「ゼロ・トゥ・ワン」とか。 どっちもアントレプレナーシップ(起業家育成)系の講義では近いことを学びます。
学生数は?社会人は何割くらい?
講義は何単位取ったのか?
全部で40単位取りました。
博士は3年で24単位なので、こっちの方が全然多いですね。
ビジネススクールはどこも社会人が多いので、授業は主に、土曜と平日夜間(PM6-10)です。ただ数単位だけ、昼間の授業を取らなければいけなくて、皆さん有休等使ってなんとか来てました・・・
講義って何日くらい休んでいいの?
本当は休まない方がいいですが・・・。
8回授業で2回くらいは休める、というものが多かったです。
ただその場合、代わりにレポート提出が求められる場合もありました。
ゼミの頻度は?
毎週1回です。
私の場合は、土曜日のPM8時ー10時くらいでした。土曜日は朝9時ごろから講義を受けているので丸一日大学にいました。
論文何本読んだの?
MOT独特なのですが、講義の中で毎週論文を読んで内容をまとめる、という授業がありました。担当の論文内容にふんだんな考察を加えて、数人チームで学期に一回発表とかです。
それと、修士論文に向けても論文は読みます。 それら合わせて、2年間で70本程度でないかと思われます。
博士と比べるとだいぶ少ないですが、注意しなければいけないのは、これが社会科学の論文だということです(!)。
社会科学とは、人文系とか経営系とかいわゆる文系学問を指しますが、この領域の論文は時としてめっちゃ長いです(20-30ページのものもざら)。なので、論文の本数は少なく見えても読むのは結構時間がかかります。
学会発表は?時期は?
私は発表してませんが、ゼミの同期で2年のうちどこかで1回発表してる方は複数人いました。いずれも国内学会です。 博士進学希望してる方は発表してましたね。
論文は何報?
学会と同じく発表なしです。
ただ、私の場合は工学博士であることもあって、卒業後の今も、修士論文の内容で論文発表を勧められています。現業が忙しいので迷ってますが^^
修士論文の分量は?いつ頃から書き始めたの?
修士論文は日本語で50ページです。
博士論文は既発表の資料をまとめればよかったのですが、こっちはすべて1から書きますので、労力は博士論文と変わりませんでした。。。
卒業が3月だったので、前年の11月ごろから書き始めて2月くらいに提出です。年末が一番ハードで、年末年始に近所のコメダ珈琲にこもって30ページ近く書きました。
MOT検討中の方、社会科学の系の英語論文の難解さ、舐めないようにしてください・・・社会科学は理系論文のように図をパパっと見るだけで大筋理解できるような半端なものChatGPTに頼っても良いですが、ある程度は自分で読める方がどう考えても効率的なので時間があるうちに英語は進めてください。おススメのるスタディサプリEnglish貼っときますね。
まとめ
いかがでしたか。参考になりますでしょうか。 国内MOTは、通常の修士と同等の労力がいるので結構大変ですが、血肉になる経験だと思うので、個人的には進学お勧めします。 それでは、今日はこの辺で。 引き続き他記事をお願いします。 それではまた。
社会人大学院は時間との戦いです。そのためには、プライベートも全部突っ込んで課程中は勉強にオールインをおススメします。その辺、ブログでは言いづらいノウハウはnoteの方で公開しています。こちらの記事も見てみてください。