電機→素材と転職をまたいで一貫して新規事業畑。 モットーは「組織で唯一無二のポジションを取り続ける」&「社内政治を科学する」。 社会人博士で培った専門性を使った技術コンサルと、新規事業プロマネが得意。学位取得をきっかけにSNSでの情報発信を開始。
【経歴】 修士(理学) ⇒ 電機メーカーにて研究職10年(在籍中に工学博士と技術経営修士をダブルスクールし取得) ⇒ 素材メーカーにて開発職(Now!!)
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今回の記事のポイントはこちら
- 博士の方、博士になりたい方
- キャリアに悩んでいる技術者の方
- 研究→開発、開発→研究に異動した経験のある方
入社から2年経って見えてきた研究と開発の違いについて
こんにちは、Nekoaceです。
実はこのブログ、以前はてなブログで運営し始めたのが2022/1/1でした。
ブログ開始時には社会人大学院の体験記を書くところからスタートしましたが、同時期に転職もしています。
つまり、ブログも転職も、もうすぐで2年経つということです。 正直なところ長いような短いような二年間でしたが、いつも忙しくしていたことだけは間違いありません。
今回は、今の会社に入って二年ということで、以前書いた「入社半年後の答え合わせ」の続編として、「2年後の答え合わせ」やってきたいと思います。
今回の内容、事前にX投稿していたものを細かく書いてます。Xの方では普段こんな感じで大学院、キャリア、転職を中心に呟いているので良かったらフォローしてくださいね!
研究→開発に来て思ったこと
— 猫壱 PhD, MoT | 社会人のリスキリングを応援する化け猫😾 (@nekoace55) December 27, 2023
・資金が潤沢
・消耗品ノールック
・普通に実験室リフォームする
・学生人気低い
・転職容易
・繁忙期は顧客次第
・博士は皆無
・論文書かない、たまに読むだけ
・自分の論文引用してビジネス出来るのヤバい⤴
新卒→開発→研究が色んな意味で最強だと思った一年だった
予算の話
前職は研究職でした。今開発に来て感じる一番の違いは予算です。
アカデミアの研究は勿論、企業の研究においてもプロジェクトメンバーの数は一人から始めった最後はせいぜい数人ですよね?
開発は研究の次のステージですから人数も多いですし、予算も潤沢なのが普通です。
それは分かっていたのですが、やはり慣れるまでには時間がかかりました。。。
例えば、
消耗品はノールックで購入しています。
前職の時は、キムワイプ的なもの買うところから一応はチェックが入っていました。
細かいところまで承認取っていて、かつそれがルールですから辟易することも結構あった気がしますが、今はそのあたりのストレスがほとんどありません。
数千円くらいのもの、ピンセットとかも含めて大体事前に一本メール入れれば大丈夫。指摘入ることもほとんどありません。
後は、これ結構びっくりしたのですが、実験室の改造を結構します。研究屋としてはどうしても今ある設備で何とかしよう、と思ってしまうのですが、工数とコストが売り上げに直結してるからか、
「使いづらいなら部屋の方を変えようよ」
という感覚になかなか慣れません。ここはギャップが大きいところです。
当然、実験機とか設備もビジネスに繋がるならどんどん増えます。お金の面に関しては毎日びっくりすることばかりです。
学生からの人気
は、やはりあまり良くないようですね。
部署の若い方と話してもそんな話を良く聞きます。
ここNekoace的には思うところがありまして、、、
修士で研究されてた学生さんからすると、研究つながりで企業でも研究職が人気なのは分かります。でも、企業に入る目的は大学でしていたことと同じことをするためでしょうか???
企業に入ったからにはやはり製品を作って売るところを体験しないと、身になる経験にならないと思うのです。
社会全体が右肩上がりで成長していた時代ではありません。日々仕事の中で自分のスキルを磨いていく間隔を若いうちから持つべきと思います。
なので、Nekoaceは企業で働くなら研究以外の仕事を志望された方が良いのではないかと思っています。
もう一つ、転職、というかスキルの話なのですが、、、
開発にいると、上記の通り製品化の経験を積むことが出来ますね。これって転職するときにアピールできる最高のスキルなんです。
TOEIC何点とか、難しい資格撮るとかも勿論大事なんですが、やはりメーカーでの成果はモノづくりして売り上げ貢献すること。
という観点では開発は最高の環境です。少なくとも他メーカーへの転職はかなり容易(場合によってはランクアップ転職も)でないかと思います!
例にもれず、コンサルに流れるみたいなこともあるんですけどね(涙
素材メーカー働き易くて実績も積めていいと思うけどなぁ。。。
仕事の量の話
開発なので、忙しい時は当然忙しいですが、研究の時も時期によるのは一緒です。
ただ、一番の違いは、
研究は繁忙期がある程度決まっているが、
開発は完全に顧客次第でコントロールできない。
ところと思います。
研究の場合は、ある程度自分で納期設定するところがあると思います。展示会出展があるとかなら別ですが、論文出すタイミングは自分で決められる部分も多いですよね。
開発だと、お客さんに試作品を出してなんぼなので、お客さん都合で納期は決まりますし、2件3件入ってきて、対応できる人員がいるならば、お仕事はガンガン増えていきますね。
なので、開発の方が常にスケジュールに余裕を持たせなければいけないし、瞬発的な忙しさにも対応できなければ務まりません。
この辺、Nekoaceも慣れるまで結構時間かかりましたので皆さんお気を付けを。
博士の有無
以前、業種別博士の人数について書きましたが、現職開発部門で博士はNekoace一人です。
博士取っちゃうとみんな研究職目指してしまうんですが、海外だとPhDの開発屋たくさんいますし、もっとメジャーになればいいのになあと思っています。。。
論文の話
論文書く機会は全くないですね(笑
そりゃそうです。そんなことするなら一日でも早くビジネスものにするべきですからね!
弊社でも製品化出来た後は宣伝目的で学会発表とかはあるみたいなので、アカデミックな活動はそこまでお預けです!
ただ、論文を読む方はたまにあります。Nekoaceの場合、Google Scholarにマイページ持ってるので、関連論文がレコメンドされてきます。これはちょくちょく目を通していて、直接関係あるものは会社に流したりしています。
それとなにより熱いのは、自分が書いた論文を共有して開発の方向性を決めた時。これは、、、痺れる!自分のアカデミックな成果でビジネスを前に進めるのです。この時はテンション上がります。
いいですよ、博士持ちが開発するの。
Nekoace、実際のところどうなの?
最後です。Nekoaceのお仕事最近どうなの?とういう質問に対して。
Nekoaceが会社に入った時、3人だった今のプロジェクト、二年経った現時点で15人ほどまで増えています。社内他部署協力先を入れるとおそらく30人近くになっています。
今のプロジェクト世の中的に結構バズっていて、社内でも新しく部署出来たり、見たことない額の投資決まってたり、研究職、というか前職通して経験したことの無い速度で加速しています。
このプロジェクトの初期メンバーっておいしすぎますよね!!!
ということでついつい働き過ぎてしまっているのですが・・・
2024年も健康に気を付けながら頑張っていきますのでよろしくお願いします!
最後は今年のまとめみたいなところもありますが、こんなところで。
転職活動始める前に、コンピテンシー(行動特性)診断で自分の強み認識しておくこと、年収診断で市場価値認識しておくこと、いずれも大変有意義です。
ミイダスにはどちらの診断も無料実施可能でとりあえず、それだけやってみると、転職活動の最初の一歩踏み出せるはず。まずはそこまでやってみて!
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最後にいつもの宣伝です。
ちょっとやってるNekoaceの副業について書いてます。有料部分で金額も公開してるので良かったら是非。
社会人やりながら博士(工学)、専門職(技術経営、MOT)卒業した大学も有料で公開しています。ご興味ある方はあわせてどうぞ。